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第5話【3000万】ネタバレあらすじ〜感想と考察します!

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目次

第5話【3000万】ネタバレあらすじ〜祐子の視点

私の人生は、あの3000万円との出会いから、まるで暴走列車のように止まらなくなってしまった。

最初は、ただ生活が少し楽になればいいと思っただけだった。でも今や私は、「掛け子」なんていう言葉さえ知らなかった頃の自分が懐かしい。坂本さんから1000万の返済を迫られて、藁にもすがる思いで選んだのが闇バイト。まさか、こんな仕事をすることになるなんて…。

あのアパートの一室。そこは不思議な空間だった。みんな黙々と電話をかけ続けている。表向きは普通のコールセンターと変わらない。むしろ、私が以前働いていた職場よりも穏やかな雰囲気さえある。末次さんは優しく声をかけてくれる。差し入れもしてくれる。でも、その優しさの裏側に潜む闇の深さを、私は徐々に理解していった。

電話の向こうには、何も知らない被害者がいる。私の言葉を信じて、大切な情報を話してしまう人たち。その度に胸が締め付けられる。でも、借金を返さなきゃ。義光との生活を守らなきゃ。そう自分に言い聞かせて、受話器を握り続けた。

1420万円。私が「成功」させた案件の金額。その10%、142万円が私の取り分。やっと返済の目処が立つと思った矢先、八代さんから衝撃の事実を告げられる。あの札束は見せ金で、借金は一生返せないんだと。

その瞬間、全てが覆った。もう後戻りはできない。だったら、前に進むしかない。義光と二人で決めた。このまま犯罪者として生きていくわけにはいかない。警察に通報して、全てを終わらせよう。

GPSを頼りにアジトを突き止め、張り込みまでした。私たち、こんなに大胆だったっけ? でも不思議と怖くなかった。義光が隣にいてくれたから。ようやくボスが大津だと特定できた時は、心臓が飛び出るかと思った。

末次さんの部屋に忍び込んだ時は、本当にヒヤヒヤした。見つかった時の彼の目。表面上は穏やかだったけど、あの目が私を見抜いていたことは間違いない。でも今は、それを考えている場合じゃない。

ショッピングモールでの最後の作戦。私たち夫婦の小さな反逆。やっとのことで大津の逮捕という情報を得て、ほっと胸を撫で下ろした。これで日常が戻ってくる…そう思いたかった。

でも、坂本さんはまだ逃げている。私の身分証の控えも回収できていない。そして奥島さんの探るような視線。この平穏は、きっと仮初めのもの。私の心は今も、まだ安らぐことを知らない。

結局、私は一体何を守ろうとしているんだろう。平穏な生活? それとも義光との未来? いいえ、もしかしたら…私自身の、どこかに眠っていた本当の自分を見つけようとしているのかもしれない。臆病で大胆な、矛盾だらけの私を。

だけどもう決めたの。この先どんな試練が待っていても、義光と二人で乗り越えていく。それが、私たちの選んだ道なんだから。

第5話【3000万】ネタバレあらすじ〜義光の視点

ただでさえ大変な生活の中で、妻は更なる深みにはまろうとしている。あの3000万円の誘惑から始まった悪夢は、まるで底なし沼のように僕たちを飲み込もうとしているんだ。

祐子が闇バイト、それも「掛け子」なんていう仕事を始めると言い出した時は、正直心臓が止まるかと思った。坂本からの1000万円の返済要求。確かに追い詰められてはいたけど、まさか祐子があんな危険な賭けに出るなんて。でも、僕にはそれを止める資格なんてないんだ。だって、この状況を作ったのは僕なんだから。

祐子の様子は日に日に変わっていった。コールセンターで培った話術を活かして、見事に結果を出していく。彼女の中の何かが、少しずつ崩れていくのを感じた。「これは仕事だから」って言い聞かせている祐子の声が、夜中に聞こえることもあった。

142万円。祐子が必死で稼いだお金。やっと光が見えたと思った矢先、全てが茶番だと分かった。借金は一生返せない。そう聞いた時の祐子の表情が、今でも胸に刺さっている。でも、その時の彼女の目は、諦めではなく決意に満ちていた。

「警察に通報しましょう」って言い出した時の祐子は、僕の知っている祐子とは少し違っていた。でも、その強さは美しかった。バイト先に忍び込んで情報を探り、GPSでアジトを突き止めようとする。昔なら考えられなかったような大胆な行動の数々。でも不思議と、祐子と一緒なら何でもできる気がした。

張り込み中の車の中で、祐子の横顔を見つめていた。この人と結婚して良かった。そう心から思った。どんな状況でも、前を向いて進もうとする。その姿に、僕も強くならざるを得ない。

ボスが大津だと分かった時は、全ての歯車が噛み合った気がした。末次の監視の目をかいくぐって情報を集め、最後の作戦に臨んだ。ショッピングモールでの緊迫した瞬間。祐子の手が震えているのを感じながら、僕たちは全てを賭けた。

SNSで大津の逮捕を知った時は、やっと終わったと思った。でも、本当にそうだろうか? 坂本はまだ逃げている。祐子の身分証の控えも敵の手の中だ。そして奥島さんの様子も気になる。この平穏は、まだ見せかけに過ぎないのかもしれない。

それでも、僕は祐子を信じている。彼女の中にある不思議な強さを。臆病なのに時として大胆で、優しいのに時として冷徹な判断ができる。そんな矛盾に満ちた彼女だからこそ、この危機を乗り越えられるんだと思う。

確かに、僕たちの取った道は間違っていたかもしれない。でも今は、その過ちさえも受け入れながら、新しい明日に向かって歩いていくしかない。祐子と二人で選んだ道なら、どんな試練も乗り越えられる。たとえそれが、まだ見ぬ大きな嵐だとしても。

ただ、心の片隅では常に祈っている。この選択が、最愛の妻を破滅に追いやることになりませんようにと。

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