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第4話ネタバレ【わたしの宝物】最終回まで考察予想。

わたしの宝物最終回ネタバレ

目次

第4話ネタバレ【わたしの宝物】美羽の語り

図書館の静寂が、私の心臓の鼓動を際立たせる。

そこに立っていたのは、死んだと思っていた人。

冬月。

私の幼なじみ。

私の最初の恋。

まるで時が止まったかのように、彼の姿を目に焼き付けていた。

生きていた。

ずっと探していた人が、こんなにも近くに。

でも今の私には、届いてはいけない距離で。

駐車場では、宏樹と栞が待っている。

私の大切な家族。

安定した日常。

でも、冬月の腕の中で震えている私の体は、まるで昔の私に戻ったかのよう。

背中に手を伸ばしかけた指先には、懐かしい温もりと、禁断の痛みが。

必死に気持ちを抑え込んで、その場を離れた。

嬉しさと苦しさが胸の中で混ざり合う。

生きていてくれて良かった。

でも、もう以前の私ではない。

宏樹との生活があり、愛しい栞がいる。

そんな私の違和感を、宏樹は確かに感じ取っているはず。

優しすぎる夫は、私のために必死になって何かを探している。

マスターや真琴に相談しながら。

その優しさが、私の心をさらに複雑にする。

そして届いた一通のメッセージ。

「最後にもう一度だけ会って話したい」

冬月からの言葉が、私の心を、再び激しく揺さぶる。

第4話ネタバレ【わたしの宝物】宏樹の語り

何かがおかしい。

美羽の様子が、明らかに違う。

図書館で何があったんだろう。

栞と一緒に車で待っていたけど、帰ってこない妻が心配で仕方なかった。

そこで見たのは、誰かと向き合う美羽の姿。

あんな表情、見たことがない。

震えている。

でも、それは怖れからじゃない。

懐かしさと、切なさと、そして罪悪感。

妻の目に浮かぶ複雑な感情の数々が、俺の胸を締め付ける。

美羽は何も言わない。

でも、その沈黙が全てを物語っている。

浅岡さんのところに行った。

真琴にも相談した。

妻のために、俺にできることを必死で探している。

でも、本当は分かっている。

美羽の心の奥底で何が起きているのか。

誰かが戻ってきたんだ。

大切な誰かが。

そして、その存在が美羽の心を、激しく揺さぶっている。

俺は、ただ見守ることしかできない。

美羽の選択を。

美羽の苦しみを。

美羽の愛を。

今まで築いてきた家族の形が、音を立てて崩れていくような予感。

それでも、俺は美羽の幸せを願わずにはいられない。

たとえ、それが俺との幸せじゃなかったとしても。

でも、栞のことを考えると胸が痛い。

この家族を、守りたい。

美羽と栞との、かけがえのない日々を。

だから、俺は待つ。

美羽が自分の心と向き合うのを。

そして、どんな答えを出すのかを。

第4話ネタバレ【わたしの宝物】冬月の語り

ずっと、この時を待っていた。

美羽に会える時を。

生きていると伝えられる時を。

でも、図書館で見つけた彼女は、もう昔の美羽じゃなかった。

抱きしめた時、その体が震えているのを感じた。

そう、昔と同じように。

でも今度は違う。

俺から逃げるように、美羽は手を伸ばすのを止めた。

苦しそうに。

切なそうに。

そうだ、当たり前だ。

もう彼女には家族がいる。

俺がいない間に、美羽は新しい人生を選んでいた。

それでも、待っていてくれると信じていた。

アフリカで、毎日そう思い続けていた。

美羽との約束を、ずっと胸に抱きながら。

莉紗が俺の話を黙って聞いてくれた。

彼女の目に映る想いにも気づかないふりをして。

だって、俺の目に映るのは美羽だけだから。

昔から、ずっとそうだった。

だから、最後にもう一度。

たった一度でいい。

ちゃんと話がしたい。

伝えたいことがある。

美羽への想いを。

あの日の真実を。

そして、もし許されるなら。

もう一度、あの日の続きを。

だから、メッセージを送った。

震える指で打った言葉。

「最後にもう一度だけ会って話したい」

この想いが、美羽に届くことを祈りながら。

たとえ、それが本当の「最後」になったとしても。

もう戻れない時間があることは分かっている。

それでも、美羽に会いたかった。

ただ、それだけが俺を動かしている。

美羽という、永遠の輝きに向かって。

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