第6話ネタバレ【嘘解きレトリック】あらすじ11/11放送祝左右馬の語り
昭和の薫り漂う下町の路地裏で、俺たち探偵稼業の日々は今日も続く。借金の山と格闘する毎日だが、この仕事には不思議と愛着が湧いてきやがる。
大家の猫探し ─── そんな些細な依頼から今日は始まった。早々に見つけ出した猫を、家賃値下げ交渉の材料にしようとした俺の魂胆を見抜いた鹿乃子は、呆れた目で俺を見つめる。助手として雇った彼女の澄んだ瞳には、まるでウソを見抜く不思議な力が宿っているかのようだ。
そんな穏やかな午後を引き裂くように、藤島千代が現れた。厄介な女だ。彼女と関わると必ず面倒事に巻き込まれる。そう直感した俺は、若竹座のお練りに紛れ込んで逃げ出そうとした。着物姿の人々が行き交う祭礼の喧騒の中、完璧な逃走経路だと思っていたのに。
ところが運の悪いことに、知り合いに声をかけられてしまう。その声に振り向いた瞬間、千代に見つかった。彼女が俺に向かって駆け寄ってきた時だ。一人の男と激しくぶつかり、千代は転倒した。男は丁寧に千代の無事を確認すると、そそくさと立ち去った。
その時から、俺の探偵としての直感が鋭く反応し始めた。鹿乃子が拾った千代のカバンから出てきた見知らぬ手鏡。先ほどの男の着こなしや所作から、左官屋だと推測できる。だが、最近この界隈で多発しているひったくり事件との関連性も気になって仕方がない。
「少女探偵団結成！」と目を輝かせる千代と、それに付き合う鹿乃子。この二人の組み合わせは、きっと予想もつかない展開を招くだろう。だが、それこそが探偵という仕事の醍醐味なのかもしれない。観察眼と推理力を駆使して、真実の糸を手繰り寄せていく。
俺の鋭い観察眼が捉えた違和感。左官屋の男の立ち去り方、手鏡の出所、そして千代との接触の瞬間 ─── すべてが何かを示唆している。この町で起きている一連のひったくり事件と、今回の出来事は果たして無関係なのか。
ウ真相に迫るのが、借金まみれの貧乏探偵・祝左右馬の使命というわけだ。鹿乃子と千代の「少女探偵団」の調査が、どんな真実を明らかにするのか ─── 俺の探偵としての勘が、何か大きな謎が潜んでいることを告げている。
まったく、面倒な話に巻き込まれそうだ。だが、これもまた探偵という仕事の宿命なのだろう。下町の路地裏で繰り広げられる、もう一つの事件の幕が今、切って落とされようとしていた。
第6話ネタバレ【嘘解きレトリック】あらすじ11/11放送浦部鹿乃子の語り
レトロモダンな街並みが広がる下町で、私の探偵助手としての日々は、いつも予想外の展開を見せる。
ウソを見抜く不思議な能力を持つ私と、鋭い観察眼を持つ祝左右馬先生。
正反対の個性を持つ私たちが紡ぎ出す探偵物語は、今日もまた新しい一章を迎えようとしていた。
朝から舞い込んできた大家さんの猫探し依頼。
「早く先生の役に立ちたい」という思いを胸に秘めながら張り切る私に、先生は呆れたような、でも少し優しい目を向ける。
その鋭い観察眼で、あっという間に猫を見つけ出した先生は、なんと家賃値下げ交渉の材料にしようと目論んでいた。
「もう、先生ったら…」
心の中で溜息をつきながらも、その図々しさにどこか憎めない魅力を感じてしまう。
借金まみれの貧乏探偵である先生の、したたかさと優しさが同居する不思議な人柄に、私はいつも惹かれてしまうのだ。
穏やかな午後のひととき。
突如として事務所に姿を現した藤島千代さん。
「関わるとロクなことがない」と逃げ出す先生の後を追って、私たちは若竹座のお練りに紛れ込んだ。
着物姿の人々が行き交う祭礼の華やかな雰囲気に、思わず心が躍る。
下町の風情が染み込んだ空気感が、私の心を優しく包み込む。
しかし、その平和な時間は長くは続かなかった。
知り合いに声をかけられた先生を見つけて駆け寄ってきた千代さんが、一人の男性とぶつかって転んでしまったのだ。
男性は千代さんの無事を確認すると立ち去ったけれど…私の中の何かが大きく反応する。
この感覚は、間違いなくウソの気配。
千代さんが落としたカバンを拾って開けてみると、そこには見知らぬ手鏡が。
先ほどの男性のものかもしれない。
先生の推理によれば、その男性は左官屋さんではないかとのこと。
でも、この界隈で頻発しているひったくり事件のことを考えると、そう簡単には片付けられない予感が募る。
「少女探偵団結成！」
千代さんの弾むような声に、私も思わず心が躍った。
先生は面倒くさそうな表情を浮かべているけれど、この事件の裏には、きっと深い謎が潜んでいるはず。
ウソを見抜く私の能力が、そう告げているような気がしてならない。
左官屋さんを探して歩く道すがら、私の中で様々な思いが交錯する。
手鏡の持ち主である利市さんに無事返却できたものの、それで全てが解決したわけじゃない。
周辺で起きているひったくり事件。
そして「若い男に手鏡を盗まれた」という女性の証言。
その手鏡の特徴が、利市さんが持っているものと一致するという事実。
全てが繋がっているような、でも何かが決定的に欠けているような…そんなもどかしさを感じながら、私は考え続ける。
先生の鋭い観察眼と、私のウソを見抜く能力。
この二つの力が重なり合えば、きっと真実の扉を開くことができるはず。
千代さんと結成した「少女探偵団」として事件の真相に迫る中で、私は確信していた。
この経験が、私が探偵助手として一回り大きく成長するための、かけがえのない機会になるということを。
昭和の面影を残す下町の路地裏で、また新しい物語が紡ぎ出されようとしている。
ウソと真実が複雑に絡み合う迷宮の中で、私たちは今日も謎を追い求める。
それが、探偵助手・浦部鹿乃子に課せられた使命。
そして、それは私が自ら選び取った道なのだから。
先生との何気ない日常の中で、私はゆっくりと、でも着実に成長していきたい。
