べらぼう2話ネタバレあらすじ『吉原復活への執念 ―蔦重、策を練る―』
ああ、この桶の中からでも、わしには見える。かつての吉原の輝きが、まだ確かに見える。今は客足も遠のき、灯りも薄暗くなった遊郭だが、必ずや往時の賑わいを取り戻してみせる。その策は、もう胸の内にある。
年に二度発行される『吉原細見』の序文―これこそが、吉原を変える鍵となる。適当な文章を載せているだけの序文を、人々の心を揺さぶる言葉で埋め尽くしてみせる。そうすれば、誰もが「一度、吉原に行ってみるか」と思うはずだ。
ただし、慎重に事を運ばねばならん。表立って動けば、必ずや邪魔が入る。ひっそりと、しかし確実に事を進めていく―それがわしの流儀よ。
そうして探し当てた平賀源内という男。なんと最初は長屋の便所で出会うとは。まさか、あの炭売りの男こそが源内だったとは…。だが、わしは諦めん。源内に会えるなら、どこへでも足を運ぶ。
花の井…。あの女も吉原を想う気持ちは人一倍だ。源内の心を動かしたのは、あの女の凛とした美しさと芯の強さ。二代目瀬川菊之丞への想いを見抜き、その姿を一夜だけ蘇らせてみせたあの女の才覚には、わしも舌を巻いた。
やっと手に入れた序文。これを携え、わしは再び動き出す。古い情報だらけの細見を、最新の姿に作り変えてみせる。潰れた店を塗りつぶすだけでなく、新しい命を吹き込むのだ。
一軒一軒、女郎屋を回り、情報を集める。この目で見て、この耳で聞いて、この手で書き留める。それが商売というものよ。『細見嗚呼御江戸』―この一冊に、吉原復活への想いを全て詰め込んだ。
江戸の街で、政争の嵐が吹き荒れようと、わしには関係ない。ただ、この手の中にある『細見』が、吉原に新しい風を吹き込むことだけを願って…。
松葉屋の二階から見える吉原の街並み。夕暮れ時の灯りが、かすかに揺れている。必ずや、この街を再び輝かせてみせる。それが、わしの夢―いや、野望なのだから。
べらぼう2話ネタバレあらすじ〜感想と考察
放送後に!