【ネタバレ】光る君へ44話「望月の夜」あらすじ今日 まひろの視点ナレーションで
1015年の秋、三条天皇は帝位への執着を捨てきれずにいました。
私は宮中で、三条天皇が道長様に持ちかけた縁談の話に耳を傾けていました。
天皇は自身の姫皇子である禔子内親王と、道長様の嫡男・頼通様との婚姻を望んでいたのです。
しかし、頼通様はすでに隆姫様との深い愛情で結ばれており、この縁談を頑なに拒否しました。
私は頼通様の「隆姫と二人で都を出る」という決意の言葉に、かつての道長様とわたくしの思い出が重なって見えました。
道長様は苦悩の末、三条天皇の願いをはぐらかすことを選択されました。
そして1016年2月、ついに9歳の敦成親王が後一条天皇として即位されることとなったのです。
道長様は幼い天皇の摂政となり、ついに権力の頂点に立ちました。
しかし、その栄華の中にあっても、道長様の心には何か満たされないものがあるように見えました。
私の父・為時は出家を決意し、亡き母と弟の菩提を弔う道を選びました。
道長様は突然、摂政と左大臣の職を息子の頼通様に譲ると告げられました。
「一人では成せなかったことも、時を経れば成せるかもしれない」。
私はそう申し上げ、道長様の志が次代に受け継がれることを願いました。
1018年10月、道長様の娘たちが三代の后となった祝宴で、あの有名な歌が詠まれました。
「このよをば わがよとぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば」。
栄華を極めた時に詠まれたこの歌には、しかし何か物悲しいものが込められているように私には感じられました。
それは、権力の頂点に立ってなお、本当の幸せとは何かを問い続ける道長様の心の声だったのかもしれません。
私はただ、道長様の志が未来へと受け継がれていくことを静かに願い続けることしかできませんでした。
【ネタバレ】光る君へ44話「望月の夜」あらすじ今日11/17放送道長の語り
わしは帝位への執着を捨てられない三条帝を見つめていた。
帝は自身の姫皇子である禔子内親王と、わしの嫡男・頼通との縁談を持ちかけてきた。
しかし、頼通は隆姫との深い愛に生きることを選び、この縁談を断固として拒んだ。
「隆姫と二人で都を出る」という頼通の言葉に、かつてまひろに語った自分の若き日の思いが重なって見えた。
帝の願いを真っ向から拒むことはできず、わしは苦悩の末にはぐらかすことを選んだ。
そして1016年2月、わしの孫である9歳の敦成親王が後一条天皇として即位することとなった。
わしは幼い天皇の摂政となり、ついに権力の頂点に立った。
しかし、この栄華の中にあってなお、心の奥底には何か満たされないものがあった。
まひろの父・為時は出家を選び、亡き妻と息子の菩提を弔う道へと進んでいった。
わしは突然、摂政と左大臣の職を息子の頼通に譲ることを決意した。
まひろは「一人では成せなかったことも、時を経れば成せるかもしれない」と言った。
その言葉に、わしの志が次代へと受け継がれる希望を見出した。
1018年10月、わしの三人の娘たちが三代の后となった祝宴で、心に浮かんだ歌を詠んだ。
「このよをば わがよとぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば」。
栄華を極めた時に詠んだこの歌には、しかし深い孤独が隠されていた。
それは、権力の頂点に立ってなお、真の幸せとは何かを問い続けるわしの心の叫びだったのかもしれない。
まひろだけが、その思いを理解してくれているように感じた。
だからこそ、わしはまひろの局を訪ね、心の内を語り続けたのだ。
この思いは、いつか必ず次の世代へと受け継がれていくはずだ。
そう信じて、わしは歩み続けることを選んだ。
権力の頂点に立った今、わしにはようやく見えてきたものがある。
それは、一人の力では成し得ない大きな夢。
その実現のために、わしは次代を担う者たちに道を譲ることを決意したのだ。