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三条天皇病気死因ネタバレ!【光る君へ】44話あらすじ「望月の夜」

光る君へ最終回ネタバレ

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三条天皇病気死因ネタバレ!【光る君へ】44話〜道長の語り

権力の階段を一段ずつ上りつめ、ついに頂きに立った。だが、この高みから見える景色は、私が思い描いていたものとは違っていた。

三条帝よ、なぜそこまで帝位にしがみつく。私は准摂政となり、お前の意を汲もうとしたというのに。禔子との縁談を持ちかけてきたが、それもまた虚しい抵抗。頼通は断固として拒否した。「隆姫と二人で」か…。

ふと、遠い日のことを思い出す。まひろと二人で、都を出ようとした私の若き日々。あの時の熱は、もう二度と戻らない。今の私には、ただ権力という重い鎖が巻きついているだけだ。

娘たちを次々と后の座に送り込んだ。彰子、妍子、威子、そして嬉子。父として、これが最善の道だと信じていた。だが、妍子の言葉が胸に突き刺さる。「父上の道具として」か。私は愛する娘たちを、ただの駒として扱ってきたのか。

土御門邸で、まひろの局を訪れる度に、なぜか心が落ち着く。彼女と政のことを語る時、私は素の自分に戻れる気がする。「お前にだけは、俺の本当の姿を見せられる」—そんな安堵感に包まれる。不思議なものだ。

摂政となり、左大臣も兼ねた。だが、今となっては重荷でしかない。頼通に譲ろう。民のため、世のためと言いながら、結局は私利私欲に溺れていただけではないのか。この虚しさは何なのだ。

倫子は相変わらず優しい。まひろに私の一生を書かせようというが、果たしてそれは正しいことなのか。私の栄華の裏には、踏みにじった者たちの嘆きがある。それもまた書かせるべきなのか。

望月の宴で、ついに詠んでしまった。「このよをば 我が世とぞ思ふ」と。だが、その時の私の心は、誰にもわかるまい。月は満ちれば必ず欠ける。この栄華も、いつかは必ず…。

実資よ、お前は私の歌に返歌せず、皆で唱和しようと言った。さすがだ。お前だけは、この道長の本心を見抜いているのかもしれぬ。

まひろよ、お前は私の人生を見続けてきた。栄華の陰で苦悶する男の姿を、ずっと見つめ続けてきた。いつか、その筆であの時の私を描くなら、飾らず、ありのままを—。

権力の頂に立った今、私は独り。月は満ちても、心の闇は晴れない。これが、私の選んだ道の果てなのか。望月よ、お前は私の本心を映し出しているのか、それとも隠しているのか—。

三条天皇病気死因ネタバレ!【光る君へ】44話あらすじ〜三条天皇の語り

帝という座に私はしがみついていた。この玉座こそが、私の全てだった。

藤原道長め。摂政になろうとしているくせに、まだ私の譲位を望むのか。だが、まだ私には策がある。禔子を差し出そう。道長の息子・頼通との縁組みを持ちかければ、あるいは…。

しかし頼通は断固として拒否した。愛する隆姫と二人で都を出ると言う。まるで若き日の道長のようだと聞く。私の最後の望みも、虚しく消え去った。

准摂政の位を与えても、道長の野望は収まらない。重病の噂まで流して私を追い詰める。この謀略の数々、まるで伊周の二の舞ではないか。だが、今の私には抗う術もない。

実資よ、お前だけは私の味方だ。「東宮に敦明を立てれば譲位しよう」—その助言に従おう。これが私に残された最後の一手。せめて我が子だけは守り通したい。

だが結局は、それすらも叶わなかった。敦明は自ら東宮を降り、代わって道長の孫・敦良が立った。全ては道長の掌の上。私の42年の生涯は、こうして終わりを迎えるのか。

玉座への執着が強すぎたのかもしれぬ。だが、帝としての誇りだけは最後まで守り通したつもりだ。愛する妃・娍子と敦明よ、許してくれ。私は精一杯、抗ってきたのだから。

今、静かに目を閉じれば、かつての栄華が走馬灯のように蘇る。帝となった喜び、政を執る誇り、そして失っていく権力への苦悩。全ては過ぎ去り、もはや夢のよう。

道長よ、お前の「この世をば我が世とぞ思ふ」の歌が聞こえてくる。確かにお前は勝った。だが、権力は月のように満ち欠けするもの。いつかその時が来ることを、私は知っている。

ただ、最期に一つだけ悔いが残る。もっと早くに気付くべきだった。帝位にしがみつくことより大切なものが、この世にはあったのだと—。

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三条天皇病気死因ネタバレ!【光る君へ】44話あらすじ〜まひろの語り

私は見続けてきた。権力の頂点で舞い続ける蝶のように、道長様の姿を。

三条天皇への譲位の圧力、それは政の常なのでしょうか。禔子内親王様と頼通様の縁談—。またしても后がめの道具とされる姫君。彰子様が仰ったように、誰もが父上の野望の駒となるのですね。

頼通様は断固として拒否なさいました。「隆姫と二人きりで生きていく」—。その言葉を聞いた道長様の瞳に、一瞬浮かんだ影。それは若き日の、まひろへの想いだったのでしょうか。今となっては、誰にも確かめようのない過去。

妍子様の嘆きが胸に刺さります。「父上の道具として」—。その言葉の重み。私にはただ、筆を執ることしかできない。せめて、この御代の光と影を、言の葉に託して。

道長様は私の局にお越しになる度、何かを探すような眼差しで私を見つめられます。政のことを話される時の表情は、どこか子どものよう。まるで、遠い日々の面影が差すかのように。

「お前の物語も、人の一生は虚しいという物語ではなかったか」—。いいえ、道長様。私の物語は、人の心の移ろいを描く物語なのです。その移ろいの中にこそ、確かな真実があると信じています。

倫子様から、道長様のことを書くようにとの依頼を受けました。清少納言の『枕草子』のように—。ですが私には、ただ華やかな栄華だけを描くことはできません。この方の深い孤独も、苦悩も、そして時折見せる人としての優しさも、全てを描かねばなりません。

望月の夜に詠まれた御歌。「このよをば 我が世とぞ思ふ」—。満ち足りた誇りの言葉の裏に、私には何か寂しげなものが響いて聞こえました。権力の頂に立った時、初めて見える景色があるのでしょう。

私はただの傍観者。されど、この時代を生きる証人として、筆を執り続けます。栄華の陰に潜む人の心を、移ろう月の如く描き続けることが、私に託された使命なのかもしれません。

道長様、あなたの本当の物語を紡ぐとき、私は決して虚飾だけを語りはしません。人として生きたあなたの全てを、この藤式部の筆が語り継いでいくのです。それこそが、私の選んだ道なのですから—。

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