光る君へネタバレ47話あらすじ 刀伊の襲来と朝廷の混乱
寛仁3年4月17日、突如として壱岐を襲った刀伊の報が都に届いた。私はその時、対馬にいた。混乱の中、隆家が解文を送ったと聞く。頼通様も、行成様も、そして道長様も、皆が驚きと戸惑いの中にあったことだろう。
私の身を案じてくださった道長様の言葉が、風に乗って聞こえてくるようだった。「生きておれよ‥」と。その思いは、私の心にも響いていた。
朝廷は右往左往していたようだ。実資様が警固の武者を差し向けようと提案したものの、他の公卿たちは事の重大さを理解できずにいた。頼通様も静観を決め込んでいたという。
4月20日になっても隆家からの続報はなく、実資様の怒りは頂点に達していたという。道長様も頼通様を叱責したそうだが、費用を理由に動こうとしなかったと聞く。
光る君へネタバレ47話あらすじ 対馬での苦闘と帰京への道のり
私たちは対馬で必死の戦いを繰り広げていた。隆家の指揮の下、刀伊を追い払うことに成功したが、その間の恐怖と緊張は言葉では表せないほどだった。
やっと4月26日になって、隆家の文が都に届いたという。敵を対馬の先まで追い払ったという内容に、道長様も実資様も安堵されたそうだ。
その時、道長様が私の無事を確かめようとしてくださったと聞いて、胸が熱くなった。けれども、私の名前を口にすることはなかったという。その複雑な思いを、私は遠く対馬の地で感じていた。
光る君へネタバレ47話あらすじ 朝廷の冷淡な対応と実資様の怒り
6月末になってようやく、陣定で刀伊撃退の功労者への褒章が議題に上ったという。しかし、行成様や公任様は褒章不要と反対した。朝廷が命じたものではないから私闘にすぎないという理屈だったそうだ。
実資様の怒りが爆発したと聞く。私たちの必死の戦いが、こうも軽んじられることに、私も憤りを感じずにはいられなかった。結局、褒章を得たのはたった一人だけだったという。
光る君へネタバレ47話あらすじ 帰京と再会、そして新たな物語の始まり
1020年の正月、私はようやく都に戻ることができた。隆家とともに帰京し、久しぶりに家族と再会できた喜びは言葉では表せない。
娘の賢子が、私が書き残した『源氏の物語』の続編『宇治の物語』を彰子様に渡してくれていたと聞いて、感慨深かった。賢子は私の物語に感銘を受けたと語ってくれた。
「誰の人生も幸せを実感できるのは つかの間のこと。それならば自分が思うように自由に行きたい」
この言葉に、私は自分の人生を重ね合わせていた。
土御門邸を訪ね、道長様と再会した時の緊張と喜びは今でも鮮明に覚えている。言葉もなく見つめ合った瞬間、多くの思いが交錯した。
そして、倫子様に呼ばれ、長年の付き合いを振り返る中で、唐突に道長様との関係を尋ねられた時の驚き。
この経験を通じて、私はまた新たな物語を紡ぎ出す力を得たように感じた。刀伊との戦い、朝廷の混乱、そして再会。全てが私の中で新たな創造の源となっていった。
