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「わたしの宝物」ネタバレ4話!赤ちゃんの名前。宏樹(田中圭)が名付けたのは栞

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「わたしの宝物」赤ちゃんの名前。宏樹が名付け親

最近、私の中で何かが変わり始めていた。

毎日見る娘の寝顔。小さな手。かすかな寝息。美羽の必死な育児の姿。それらが少しずつ、でも確実に、私の心を溶かしていった。

正直に言おう。これまでの自分は最悪だった。仕事のストレスを家庭に持ち込み、美羽を追い詰めていた。そんな俺に、美羽は娘の名付けを任せてくれた。「私の名前は父がつけてくれたの」と、信頼を寄せてくれた。

その重みは想像以上だった。毎晩遅くまで名前の本を読み漁り、由来を調べ、意味を考えた。どんな名前なら、この子の人生を照らせるだろう。どんな文字なら、この子の未来を優しく包み込めるだろう。

そんな時、母子手帳から一枚の栞が目に留まった。美羽が丁寧に作った、鳥の刺繍が施された栞。その瞬間、心の中で何かが響いた。

「栞(しおり)」

この名前には、道しるべという美しい意味がある。人生という長い道のりで迷うことがあっても、必ず正しい方向を見つけられますように。そんな願いを込めて。

美羽の目が輝いた時、私は確信した。この名前で良かったんだと。妻が作った栞から着想を得た名前。私たち家族三人の新しい物語の始まりを予感させる名前。

今、改めて誓う。これからは、私が美羽と栞の道しるべとなろう。かつての過ちを悔い改め、二人を守る夫であり、父であり続けよう。

まだ小さな栞の手を握りながら、私は固く決意した。この子の未来が、いつも光に満ちていますように。美羽の笑顔が、いつまでも続きますように。

そう、この名前には、私たちの新しい家族の物語を紡いでいく力がある。そう信じている。

(もし私が本当の真実を知っていたら…この名前の選択が、どれほどの運命の皮肉を含んでいたのか、まだ知る由もなかった。)

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